北海道教委、幹部職員が隠蔽示唆 指定管理者選定不正
毎日新聞 2022/3/19(土) 8:53配信
北海道立青少年体験活動支援施設「ネイパル」の指定管理者選定を巡り、道教育委員会の前社会教育課長らが特定業者の選出内定を不正に誘導していた問題で、道教委は18日の道議会予算特別委員会で、前課長の上司に当たる幹部職員が外部の調査に対し、隠蔽(いんぺい)を示唆する発言をしていたと明らかにした。
関係者によると、幹部職員は生涯学習推進局長で、17日付の人事異動で局長を更迭されたという。
道教委が外部に委託した調査の報告書では、前課長は「ネイパル深川」の指定管理者選定にあたり、特定の事業者の公募申請を支援し、部下にプレゼンテーション資料を作成させるなどしていた。
道教委の答弁などによると、局長は事業者選定の公募中、不正誘導について前課長から聞いたにもかかわらず、指導など適切な対応をしなかった。前課長らによる不正誘導の疑いが発覚し、外部調査が始まった際には、隠蔽を示唆するような発言をしていた。前課長は道教委の調査に「局長から(話すのを)止められた」との趣旨の話をし、局長もこれを認めたため、今回の更迭に至ったという。
局長は4年前に現在の社会教育課長に当たる生涯学習課長を務めており、前課長の前々任者だった。倉本博史教育長は特別委で「道教委に対する道民の信頼を損ねるもので誠に申し訳ない。信頼を回復できるよう、職員が一丸となって教育行政の適正な執行に全力を尽くす」と陳謝した。【源馬のぞみ】